ポンコツおっさんの手記

音楽、映画、社会、日常なんかを自分のペースで書いていけたらと思います。飽き性な性格なので継続できる様に頑張ります。次の目標は3ヶ月です。

施工管理という報われない仕事

こんにちは、ブタバナです。

私は、建築関係の仕事を10年、施工管理を4年やってました。

簡単に説明すると、現場監督と言われる工事全体をまとめる仕事です。

この仕事、やりがいがない訳ではないですし施工管理という仕事が好きでやっている方もたくさんいるかと思いますが、報われないとても過酷な仕事です。

 

先日も、知り合いの社長の仕事の手伝いに工事現場に行ってきたのですが

その現場は明日が引き渡しらしく、小さな空間に大工さん、電気屋さん、設備屋さん

清掃やさん、家具屋さんなど全部で10人前後の人が入り乱れる現場でした。

『ん〜?この工事明日までに終わるのか?』と思いながら、工事は深夜までに及び

その現場でいくつか問題が発生しました。

街灯として鉄のポールを建てなければいけなかったのですが、

ポールを建てる位置に電線が出ておらず、電線の位置に合わせると

ポールを建てる場所に打設していたコンクリートから大幅に外れてしまいます。

20代半ば位の現場監督に相談して、その場はなんとか街灯のポールを建てましたが。

その件について上司らしき人に怒られてました。

その後、12時過ぎくらいに今度は現場監督が今度は電気屋さんに怒られていました。

看板に仕込んだ照明に電源スイッチがついておらず、それを指示していなかったようでした。

現場監督は顔が真っ青になり『マズイ…、マズイ…』と呪文を唱えてました。

私たちは夜中の2時過ぎには帰りました、ほかの業者さんも作業にならず帰った人もいましたが、現場監督の彼は、引き渡しまで現場にいたと思います。

結果、工事は終わらなかったようです。

 

なぜ、そんな事が起こるのかわからない方もいるかと思いますが。

施工管理をしていた私は、よくわかりますし

こう行ったミスの一つ一つは実に単純な事ですが、ほとんどの現場管理をしていうる人間は多かれ少なかれ経験している事だと思います。

今から、施工管理の報われない理由を書いていきます。

 

 

 

・業務量の多さ

現場監督という仕事は、どんな会社のどんな現場に入るかにもよりますが

ただ現場にいて指示を出すだけの仕事ではありません。

工事の見積もり、材料や工事の発注、工事の際の各種届出、図面チェックや人によっては図面を書く事もあります。そのほかにも現場以外の雑務がたくさんあります。

そしてそう行った現場を複数件持っていたりします。(私の場合、最大で16件の現場をほぼ一人で動かしていました。)もちろん現場でもやることは腐る程あります。(打ち合わせ、寸法取り、品質管理、安全管理、現場美化、雑工事作業など)そして電話が一日中鳴ってます、正直発狂しそうになります。笑

施工管理という仕事はスーパーマルチタスクな仕事なのです。

 

 

 

・労働時間の長さ

スーパーマルチタスクな仕事ですから、当然拘束時間も長くなります。

現場を日中回って、夕方帰ってから事務作業です。

電話・メールで聞かれた事を調べて返信したり、図面をチェックしたり

材料を発注したり、工事のスケジュールを組み直したり、来月から始まる現場の準備など色々しなければなりません。

現場に行くと事務作業の時間が減り、事務作業を怠ると現場が進みませんので

どちらも手を抜かずみっちり仕事です。

ちなみに土日もお客さんとの打ち合わせや引き渡し、地鎮祭などイベントが目白押しなので中々休めません。

平日に代休を取って休んでも、業者からの電話が平均して20件くらいかかってくるので

休みになりません。電話に出なければ出ないで工事が送れたり問題が発生します。

ちなみに残業代が出る会社はほぼありません。工事が遅れないように、現場で問題が起きないようにそんな感じで、もうほとんど責任だけで頑張ります。

 

 

 

・手に負えない業者

業者さんにもいろんな人がいます。

良い方もたくさんいるのですが、手に負えない業者もたくさんいます。

現場内で指示してない事をやったり指示した通りにしてくれない人、他の工事との取り合いがあるのに、勝手に工事を進めて行く人、現場を汚し・散らかしてそのまま帰る人、癇癪持ちの人も多く現場で監督や他の職人さんと喧嘩になる事もあります。

そう行った人はお客様クレームや近隣クレームを作るのも得意なので、その度に監督は現場に出動します。

そんな手に負えない業者は使わなければいいと思いますが、

いい業者は大手企業が手放さないので、そんな業者でも工事を依頼しないといけない時があるのです、そんな人たちを相手にするのは精神的にすごく疲れます。

 

 

 

・責任が重すぎる。

建築工事は決して安くありません。

新築住宅であれば、数千万〜 マンションやビルは何億という金額になります。

勿論どんなに忙しく働いても、一つのミスも許されません

構造的な欠陥なんて起こした日には何千万という損害が生まれます。

品質管理は現場監督の仕事の中でもすごく重要な業務で専門的な知識や技術が必要なのですが、右も左も分からない入社1年目でそれを求められます。

 

 

 

・予定はズレる

工事の予定は、ほぼズレます。

現場監督がバッチリ工事の予定を組んでいてもズレます。

外部の工事は天候が崩れてば工事できませんし、設計から図面がおりてこない

建築許可が下りてない、埋蔵文化財が発見された、業者が予定を守らないなど

色々あります、その度に工事予定表を作り直しますでも工事完了日は守らねければいけないのです。

商業店舗であれば遅延金請求などもあるかもしれません。

 

 

そんなこんなで施工管理をする現場監督は疲弊していきます。

給料も大手を除けば、年収で300万〜450万というとこでしょう。

中々続かず、やめて行く人も少なくありません。

一生建築を仕事にしたいという人でなければオススメしませんし

一生建築をしたい人でも、設計など別の道をオススメします。

技術職である施工管理という仕事は一朝一夕で習得できるものではありません。

これだけ人が辞めていけば人材は育ちません。

日本の建築業が変わらなければ衰退して行くのみでしょう。