ポンコツおっさんの手記

音楽、映画、社会、日常なんかを自分のペースで書いていけたらと思います。飽き性な性格なので継続できる様に頑張ります。

建設業における労災というクソみたいな仕組み

こんにちは、ブタバナです。

今回は私が以前いた建築業界の悪しき風習とも言うべき

労災について、お話しさせていただきます。

 

そもそも労災とは何か?

 労働災害(仕事中のケガ、死亡事故など)ないし、労働者災害補償保険法をさす事になる。

つまり、通勤などを含めた仕事中のケガなどを国が補償しますよという

とってもいい法律なのだ…建前上は…

 

建設業界というのは、常に危険との隣り合わせの職種だ

もちろんそれは、ゼネコンにしたって、ハウスメーカーや地場の工務店にしたって同じことが言える。

建設工事を行う場合、労災保険に入る事は義務なので当然工事業者は加入している

(大工さんなどの一人親方の場合は、特別加入制度を使って入る)そうでないと現場に入る事はほぼ無理だと思う。

 

しかし、労災保険は使ってはいけないというのが建設業界の暗黙の了解だ。

 

まず、下請け業者が現場でケガをしたとする、保険自体は元請けの労災保険を使わないといけないので元請けないし上の会社に報告のため電話連絡するのだが

その時、ほとんどの場合が「労災は使わないでくれ」もしくは「治療費は会社で負担するから内緒にしていてほしい」という様な趣旨を伝えらえるのだ。

なぜ、自分たちで毎年お金を払っている保険を使ってはいけないのか?それに関しては以下の要因が挙げられる。

 

1.保険料が上がる

 

2.企業のイメージ低下

 

3.労働基準監督署の監査が入る可能性がある

 

他にも手続きが面倒だったり、保険が下りるのに時間がかかったりする場合などもあり

それを嫌う会社もあるだろう。

 

1については労災はメリット制となっているので会社の規模に応じて保険料の増減があり、従業員20人以下の事業所は保険料は変わらないらしい

しかし、無事故で終われば保険料の一部が戻ってきますが、事故があれば保険料は戻らない。

 

問題は2・3だ現場で下請け業者の事故が増えると、元請けである会社(ゼネコン、ハウスメーカー工務店)企業イメージが下がる、その手の話は広がるのが早い。

当然国や労災組合から目をつけられる、そして労働基準監督署からの監査が入り営業停止を喰らったりする可能性があるのだ。

 

なので労災を隠してしまう企業が後を絶たない

もっというと元請けとの関係をこじらせたくないがため(怪我などの事故が増えると出入り禁止になってしまうため)に下請け業者が事故自体を隠してしまう事だってある、下請け業者は、元請けからの仕事を失う事が一番問題なのだ。

 

結局のところ、現場に入り仕事をするために労災保険に加入して、仕事を失わないために労災保険を使わないという選択をする、だけれども労災隠しは犯罪だという

しかし労災保険を使ったら使ったで今後の下請け・元請け業者が仕事を失うような仕組みを国が作ってしまっている現状だ、

『じゃあ、事故を起こさない様に安全管理を徹底するべきだ』となると思うが

今の時代、どこの企業も安全管理にはかなり力を入れている

それでも簡単には減らない事故に頭を抱えているのだ

無理な工期や、安い単価などの発注先からの要求があればそういった事故が発生するのは尚の事であろう。

そのため、下請け業者や元請け業者は労災保険とは別に会社で保険に加入している。

 

いったい労災保険というものは何のためにあるのだろうか?

 

国は労災の死傷者数などは高度経済成長の時から比べれば現在は1/6ほどになっているというが単純に労災として届けてないだけではないか?

下請けの職人さんたちはプライドを持ってやっており、ケガをする事は技術が未熟な証拠であり恥だと思っている節がある、誰も怪我して明日から仕事ができなくなる事を望んでいない。

 

誤解を恐れずにいうのであれば、ほとんどの作業を人の手で行う工事現場というものは事故が起きるものなのかもしれない。

事故を未然に防ぐように安全管理に力を注いでも、人間がやる以上減らす事はできてもなくす事はできない一定数の事故があるのだろう。

 

労災は何も建設業だけではない、飲食業や製造業だって労災はあるのだ

しかし、労災隠しをするのは建設業がダントツで多いらしい。

それには国・労災組合>元請け>下請けという縮図が出来上がってしまっている現状に国がどう取り組むかにかかっている。

 

『労災隠しは犯罪です。』だから元請けが悪いという安直な考えではなく

なぜこういった実状があるのかという事を考えながら

このクソみたいな仕組みを改善していかない限りは誰も得をしない

労災保険でしかない。